Cosme Note ローシェンナ by ナバテア

“好き”がファーストプライオリティー

【追悼】作家・山本文緒さんが死去されました。

 

なんと・・・。

 

ネットニュースで山本文緒さんの訃報を知り、急遽ブログを更新しています。

 

 

このブログのテーマとは関係のないことなのですが、私個人としてとても感銘を受けた作品を多く発表されてきた作家さんです。

 

彼女の短編・長編・エッセイなど、ほぼ全ての作品を学生の頃に夢中になって読みました。

 

そして今も、自宅の書斎にはお気に入りの作品を棚に並べています。

 

ここ数年はしばらく新作の刊行がなかったのですが、昨年は7年ぶりの長編小説が刊行されて、NHKの番組にも出演されたりして(私は見逃した)、今後の活動の活発化を期待していた矢先に今回の訃報が飛び込んできました・・・。

 

 

『ブルーもしくはブルー』『あなたには帰る家がある』『恋愛中毒』『群青の夜の羽毛布』『なぎさ』等々・・・

 

山本さんの作品に出てくる女性たちの狂気には、恐ろしくも惹かれます。

 

だって、あまりにもリアルで。

 

こういう女性いるよな、って思えちゃうんですよね。

 

はじめは普通の人物かと思って読み進めていくと、「あれ?なんかおかしいぞこの人」って思えてきて、みるみるホラーのような展開になっていく・・・。

 

あの感覚を、私はとても面白く感じていました。

 

 

うつ闘病後の作品は、そういう要素は薄れた感じはありますが、登場人物の感情やコミュニケーションを自然なあるいは平坦な流れのように感じさせるのに、いつの間にか核心に迫っていたり、ぐちゃぐちゃな感情が露呈したりする、という文章表現はよりリアルっぽさがありました。

 

 

山本さんはうつ病を乗り越えて、最近は新作長編刊行にテレビ出演もされていたので、お元気だとばかり思っていました。

膵臓がんで療養中ということも知らず、読者にはあまりにも突然の報せでした。

 

実は私、長編としての遺作となった『自転しながら公転する』を未読です。

本は発売当時に買っているのですが、まさか山本さんが亡くなってから開くことになるとは、思っていませんでした・・・。

 

今でも私が好きな、唯一といえる小説家です。

私のいちばん辛かった時期にも、彼女の小説は夢中になれる時間を与えてくれました。

 

本当にありがとうございました。

 

山本文緒さんのご冥福を心よりお祈りしております。

 

 

 

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ナバテア